高台に立ち、響灘を一望できる福岡県芦屋町の定食屋「いそかぜ」。
日差しが暖かかった11月の終わり。店内は、いりこだしのみそ汁の香りに包まれていた。
日替わり定食は、新鮮な魚料理に副菜やみそ汁が付く。「魚の仕入れや下処理は主人が、煮物などは私が担当します」と香織さん。営業は昼時の3時間程度で、普段は10人ほど来店する。休みの日は決まっていない。この日はヒラマサの刺し身や厚揚げの煮物などを準備したが、客足はいまひとつ。「こんな日もあります」と、2人が気をもむ様子はない。
「いそかぜ」は1973年、秀さんの両親が日本料理店として始めた。79年に結婚し、3人の子に恵まれた。秀さんが包丁を握り、香織さんは
子どもが独立して家を離れ、「2人の生活も楽しいね」と話していた頃に新型コロナウイルスの感染が広がった。初めて緊急事態宣言が出た昨春には、歓送迎会が相次いでキャンセルに。客足が途絶え、他の多くの飲食店と同様に経営は苦しくなった。送迎用の車を手放すなどしてやりくりしたが、昨年9月、「店をたたもう」と決めた。
からの記事と詳細 ( 夫婦の味再出発 40年の日本料理店定食屋に : ニュース : 九州発 : 地域 - 読売新聞 )
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