Pages

Thursday, December 2, 2021

夫婦の味再出発 40年の日本料理店定食屋に : ニュース : 九州発 : 地域 - 読売新聞

 高台に立ち、響灘を一望できる福岡県芦屋町の定食屋「いそかぜ」。 縄田秀なわたひで さん(73)、香織さん(71)夫妻が昨秋、40年以上続けてきた日本料理店を衣替えして始めた。メニューは日替わり定食(1000円)のみ。心を込めた一皿一皿を味わいに、常連客らが足を運ぶ。

 日差しが暖かかった11月の終わり。店内は、いりこだしのみそ汁の香りに包まれていた。

 日替わり定食は、新鮮な魚料理に副菜やみそ汁が付く。「魚の仕入れや下処理は主人が、煮物などは私が担当します」と香織さん。営業は昼時の3時間程度で、普段は10人ほど来店する。休みの日は決まっていない。この日はヒラマサの刺し身や厚揚げの煮物などを準備したが、客足はいまひとつ。「こんな日もあります」と、2人が気をもむ様子はない。

 「いそかぜ」は1973年、秀さんの両親が日本料理店として始めた。79年に結婚し、3人の子に恵まれた。秀さんが包丁を握り、香織さんは 女将おかみ として切り盛り。88年には経営も担うようになり、多い時は1日100人が来店した。

 子どもが独立して家を離れ、「2人の生活も楽しいね」と話していた頃に新型コロナウイルスの感染が広がった。初めて緊急事態宣言が出た昨春には、歓送迎会が相次いでキャンセルに。客足が途絶え、他の多くの飲食店と同様に経営は苦しくなった。送迎用の車を手放すなどしてやりくりしたが、昨年9月、「店をたたもう」と決めた。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 夫婦の味再出発 40年の日本料理店定食屋に : ニュース : 九州発 : 地域 - 読売新聞 )
https://ift.tt/3En20u2

No comments:

Post a Comment