柴犬コイン(SHIB)にとっては、非常に興味深い1週間であった。10月下旬から11月28日にかけて、「ドージコインキラー」と呼ばれるこのミームトークンは、ドル換算での価値を約半分失っていた。そして、取引所クラーケン(Kraken)が29日、SHIB上場を発表したことを受けて、30%以上値上がり。そして2日朝から再び、約20%急落したのだ。 もちろんボラティリティは、大半の暗号資産(仮想通貨)にとっての悪名高い特徴である。投機的投資であるため、テスラやゲームストップ(GameStop)、電気自動車メーカーのリヴィアン(Rivian)の株と同じように、市場心理に応じて大きく値動きするのだ。
ミームトークンのSHIBとDOGE
SHIBは明白に「ミームトークン」であるという点で、他のトークンとは一線を画している。最初から、独自の有用性はないと認め、その価値を求めて集まる保有者の「コミュニティー」を惹きつけることに依存している。SHIBを「分散型ポンジ・スキーム」と呼んでも差し支えないと、私は考えている。 これはビットコイン(BTC)やイーサ(ETH)にもある程度当てはまることだが、ミームトークンには、主要暗号資産の基盤となるような技術的メリットが欠如している。 例えば、ビットコインの堅固さや、イーサリアムブロックチェーン上で実行されるスマートコントラクトでのイーサの有用性、さらには、ディクレッド(Decred)のガバナンス実験など、いわゆるアルトコインにおけるイノベーションといったものが、欠けているのだ。 柴犬コインの精神的祖先であるドージコイン(DOGE)は、暗号資産が「イノベーション」であるというアイディアを茶化すために作られたようなところがある。そして生みの親の1人は今では、極めて辛辣な暗号資産批判者となっている。 しかし、パフォーマンスアート的批評として存在する代わりにDOGEは、まったく新しい種類の自由市場における投機の先触れとなってしまった。 DOGEは最初のミームトークンであり、2013~2015年頃にかけての初期には、21世紀資本市場においては避けられない奇怪な要素となった、コミュニティーによるお気楽な悪ふざけの試験運転を行なった。 約10年後に登場したゲームストップ株保有者の集団と同様に、DOGE保有者もレディットのような掲示板でまとまり、モータースポーツ「ナスカー(NASCAR)」や、ジャマイカのボブスレーチームのスポンサーとなるなど、目を引く大胆な行動に出ていた。 最近では、DOGEコミュニティーはそれほど顕著なものでなくなっているが、そのような初期の頃の盛り上がりは、DOGEが暗号資産のトップ10近くに留まる一助となっている。 開発者たちが、イーサリアムやさらに最近ではソラナ(Solana)やアバランチ(Abalanche)などの技術革新に心血を注ぎ込む一方で、DOGEは単におふざけを続け、ほとんど変化せずに、良さそうな雰囲気の上に乗っかって気楽に進んできた。
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