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Tuesday, February 22, 2022

驚異的なコシの強さ、かむほど味が出る強麺 西宮の「手打うどん いわしや」 - 産経ニュース

こだわりうどんの味を楽しむには、かけうどんが一番=兵庫県西宮市
こだわりうどんの味を楽しむには、かけうどんが一番=兵庫県西宮市

昼食といえば、うどん、そば、ラーメンといった麺類が多い。中でもうどんは、気がつけば3日連続、というほど無意識にのれんをくぐってしまっている。

最近、仕事で車を走らせるたびに気になっていた、中国道・西宮北IC近くの「手打うどん いわしや」を訪れた。

カウンターでかけうどん(税込み500円)とイカ(同280円)、半熟卵(同130円)の天ぷらを選び、席へ。天ぷらを「つまみ」に素うどんのまま食べている周りの客に倣い、別々に食べることにした。

麺をすすり込み、かみ切ろうとして、「ん⁉」。驚異的な腰の強さだ。いつもなら、ろくにかまずに飲み込むところだが、よくかんでみると、何とも言えない風味が鼻を抜ける。

その正体は、小麦に含まれる塩分と小麦そのものの風味。店主の柾木(まさき)康宏さん(55)は「ゆですぎると塩分が抜け、小麦の風味が飛んでしまうんです」と説明する。

通常、ゆで時間は10分以上だそうだが、同店では7分半ほどで釜からあげる。それが適度な状態で出せるギリギリのタイミングで「かめばかむほど味が出る」という。

だしは、昆布と煮干し、うるめ、メジカ、カツオ、サバなどの混合だが、引き上げるのに最適な時間がそれぞれ違うため、1種類ずつ分けてとる。個性豊かな素材のうま味がバランスよく引き出されただしはあっさり甘めで、腰の強いうどんの風味を引き立てる。

元は医療機器販売会社の営業マンだった柾木さん。もともとうどんが好きで、出張で四国を訪れた際、ガイドブックに載っている店を片っ端から食べ歩いた。

「だしをかけただけの素朴なうどん」に魅せられ、37歳のとき、会社を辞めて意中の店に弟子入り。2年間ほどの修業を経て平成18年に店を開いた。

「硬い麺は、研究の成果と僕の好み。シンプルなうどんで勝負する」。強烈な剛麺を出している店がある-と、たちまちうどん好きの間で評判になった。

「食べ方はお客さんの自由ですが、最初は素うどんで食べてほしいですね。途中からトッピングで味変(あじへん)を楽しんでいただけたら」。店名にとった大衆魚「いわし」のように多くの人に味わってほしいという。

うどんは、かけ(あつかけ、ひやかけ)が500円、ぶっかけ(温・冷)が550円、釜揚げが600円。その他さまざまなうどんあり。旬の素材を使った天ぷらは常時約25種を用意(100円~300円)。約25席。水曜定休。午前11時~午後4時ごろ(売り切れ次第終了)。西宮市山口町下山口3の12の20。078・903・3981。

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