横浜市中区の不動産会社「ドリームプランニング」は、町の不動産業者と利用者をつなぐSNSサイト「ウチカツ」を開設した。広告費がかかる従来のサイトに尻込みしている各地の業者を呼び込み、地元ならではの情報を掘り起こすため、無料で物件情報を掲載。利用者の相談も受けつけ、問題解決に力を貸す。「不動産業者の力で、全国の空き家を減らしたい」と意気込む。(吉岡潤)
同社によると、ウチカツ開設は、社長の高橋樹人(たつと)さん(41)がネット上で発信しているニッチな不動産物件を扱うブログあてに、全国から相談が入るようになったのがきっかけ。妻で広報担当の亜理沙さん(35)は、「細かな情報を持ち、相談の背景にある事情に精通しているのは地場の業者。無料にしてウェブ上に情報を出やすくすれば、空き家問題も改善するのではと考えた」と話す。
五月にサイトを開設し、現在は県内を中心に五十五業者が登録している。「不動産業者と一般利用者の交流の場」にしたいと、物件の紹介に加え、不動産に関するもろもろの相談や査定の要望にも無料で応じる。一口に不動産と言っても、土地の造成、売買、賃貸管理、投資まで幅が広い。ウチカツでは登録した業者が得意の分野で回答する。
現在、サイト運営費は同社の「持ち出し」だが、登録業者が増えたら、検索で上位に表示されるような有料オプションを設ける予定。ウチカツには「空き家を減らし、業界を活性化したい」という強い思い、新たな顧客開拓への期待が込められている。
亜理沙さんは母校の湖北短大(厚木市)の協力を得て、ウチカツのPR戦略を考える授業も行っている。学生の提案でイメージキャラクターを制作し、SNSを活用して広める計画だ。
「不動産業界は男性社会。活躍する女性、『フドジョ』を増やそう」と、三月にはインターンシップで同短大の女子学生を受け入れた。「業界を変えたい」。ウチカツは、その一歩と力が入る。
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