2022年08月30日05時15分
【スパフランコルシャン(ベルギー)時事】表彰式でうれし涙がこぼれた。28日に行われた自動車のF1ベルギー・グランプリ(GP)決勝後の表彰式でホンダ・レーシング(HRC)のチーフメカニック、吉野誠さんが登壇した。14番グリッド発進から大逆転で優勝したマックス・フェルスタッペン(オランダ、レッドブル)は、こう語り掛けたという。
「きょうのレースは後方から追い上げるタフな展開だったけど、素晴らしい結果を得られた。どうもありがとう」。舞台は超高速サーキットのスパフランコルシャン。総合2連覇へ、ドライバーズ部門で首位を独走する王者が、事実上のパワーユニット(PU)供給元のHRCに感謝した。
粋な計らいをしたレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「今回のワンツー・フィニッシュはHRCのスタッフを含めてチーム全員の勝利。感謝を示す良い機会だと考え、HRCを代表して表彰台に上がってもらった」と説明した。
感激しきりだった吉野さん。「昨季限りでF1参戦を終了した後も、レッドブルはホンダの努力に感謝している。ホンダをここまで認めているんだなという思いが頭をよぎった時、涙がこみ上げてきた」と振り返った。
ホンダは昨季限りでF1活動を終えたが、2025年まではHRCによる技術支援という形で、日本で製造したPUをレッドブルとアルファタウリに供給し、両チームのマシンの走りを支える。表彰式でフェルスタッペンらと「シャンパンファイト」を楽しんだ吉野さん。勝利の味は格別だった。
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