◆九州のしょうゆはなぜ甘い?
「九州醤油(しょうゆ)は甘い」-。鹿児島に生まれ、県外に出て初めて実感した。鹿児島に住んでいた時、聞いたことはあったが、ピンと来なかった。県外に出て、自炊してみると、おふくろの味が出ない。一般的な醤油だとしょっぱく、どれだけ砂糖を加えても懐かしい味の再現が難しく、戸惑った。
九州の醤油が甘い理由を調べると、諸説ありはっきりしなかったが、九州の各県民には甘い味付けを好む人が多い。九州の外に移り住んだ人の中には、わざわざ九州の醤油を取り寄せる人もいるほど、愛されている味だ。
醤油の原材料を調べると、全国的に流通しているメーカーの醤油は主に大豆、食塩、小麦が使用されていた。九州で醤油をつくる複数のメーカーの醤油を調べると、さらに砂糖やカンゾウ、ステビア、サッカリンなどの甘味料が使われていた。
カンゾウ(甘草)は、豆科のカンゾウなどの根などを砕くか、水で成分を取り出すなどした甘味料。ステビアは、キク科ステビアの葉を同じように処理した甘味料のことで、サッカリンは食品添加物の人工甘味料の一つ。
九州の醤油に入っている甘味料は、どのくらいの甘さなのか。砂糖と比べると、カンゾウは約200倍、ステビアは約250〜300倍、サッカリンは500倍あるという(醤油メーカーのサイトなどを参照)。醤油一本当たりに含まれる量は、各メーカーや醤油の種類によって異なるが、砂糖の何百倍も甘い甘味料が入っていると聞いて、九州醤油の甘さに納得した。九州の中でも地域によって甘さが異なるので、醤油の味を比べて食べ歩きをするのも面白いかもしれない。ちなみに、鹿児島は九州の中でも特に「甘い」と言われている。
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