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Thursday, November 9, 2023

保険会社のカモになる人の共通点 意思決定に願望が混じりやすい - 日経ビジネスオンライン

このたび、『この保険、解約してもいいですか?』(日経BP)を刊行。有料の保険相談を長年、続けてきた後田亨氏が、「保険会社のカモになりやすい人の特徴」を、前回に続き、考察する。

 「保険会社のカモになっている」「保険貧乏だ」と自称する人たちの共通点だ。大きく次の3つの特徴があると、前回(「損する保険」を勧める販売員に悪気はない?)書いた。

(1)「人」で決める
(2)「組織」で決める
(3)「返戻率」で決める

 1番目と2番目は、すでに説明した通りだ。個人として信頼できるからといって、販売員として信頼できるとは限らない。また、組織(企業)の規模が大きいとか、名前が知られているといった理由で、その組織が販売する保険商品を信頼することはできない。最後に、3番目の特徴を説明する。

保険貧乏になりやすい人の特徴(3) 「返戻率」で決める

 「返戻率」と書いて「へんれいりつ」と読む。いわゆる「掛け捨て」ではない保険で、満期や中途解約時に生じる返戻金(払戻金)の多寡を「返戻金÷累計保険料×100」で表記している。

 「掛け捨て」ではない保険とは、具体的には、終身保険・養老保険・個人年金保険などが該当する。

資産形成を目的とした高額商品

 特に判断が難しいのは、「保障と貯蓄を兼ねる」と説明されている終身保険と養老保険だろう。前者には一生涯、後者には一定期間の死亡保障があり、なおかつ老後や満期時に解約すると、まとまった額のお金が払い戻しされる。

 どちらも、保険料が高くなりやすい保険だ。実際、毎月5万円、6万円といった保険料を払うケースも少なくない(保険料が高くなる理由を詳しく知りたい方は、過去の記事=「30年後に、お金が39%増える保険」に入ってはいけない=などを、ご参照いただきたい)。

 それでも、加入する人がいるのは、「老後資金」準備目的で案内されているからだろう。数百万円から1000万円単位の老後資金を用意しようともくろむ場合、必然的に、月々の負担額も多くなるわけだ。

 ただ、筆者は、終身保険や養老保険に加入する人がいるのは、何より、契約から一定期間を経過すると、解約時の返戻率が、100%を超える点が要因だと思っている。「損をしない」「長期的には預金よりお金が増える」「投資は怖いけれど、保険は、将来、受け取る金額が決まっているから安心」と思っている人が大半だからだ。

 しかし、本当にそうだろうか?

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