Pages

Tuesday, April 21, 2020

最高益のNetflix、映画会社の駆け込み寺に - 日本経済新聞

ネットフリックスはパラマウントが劇場公開を見送った「ザ・ラブバーズ」を5月に独占配信する=ネットフリックス提供

ネットフリックスはパラマウントが劇場公開を見送った「ザ・ラブバーズ」を5月に独占配信する=ネットフリックス提供

【シリコンバレー=佐藤浩実】新型コロナウイルス感染を防ぐ「巣ごもり」を背景に有料会員を増やし、2020年1~3月期で最高益を更新した米ネットフリックス。独自作品の撮影中断などのリスクが浮上する一方、映画館の休館で作品を公開できなくなった映画会社の駆け込み寺になりつつある。コンテンツ不足を補えれば、コロナ禍での「勝ち組」のポジションを維持できる可能性がある。

「困難なときであっても人は娯楽を求めている」。21日、自宅からビデオ会見したネットフリックスのリード・ヘイスティングス最高経営責任者(CEO)は会員数の急増について、こう述べた。

19年12月末と比べて700万人増えるとみていた今年3月末の有料会員数は、1577万人の純増となり、異例の伸びをみせた。世界で1億8200万人がネットフリックスを視聴し、純利益は7億906万ドル(約764億円)と前年同期比2.1倍に拡大。投資家はネットフリックスをコロナ禍の「勝ち組」とみており、株価は430ドル超と上場来高値圏で推移している。

リスクもある。「一番大切なことは家に居て家族を守ることだ」。3月14日、俳優のドウェイン・ジョンソンさんは製作スタッフらに語りかける動画をSNS(交流サイト)の「インスタグラム」に投稿した。ジョンソンさんらはネットフリックスで配信予定の映画「レッド・ノーティス」の撮影を中断し、今も再開していない。

数十人が働く撮影現場で感染予防に必要なソーシャルディスタンス(対人距離)を確保するのは難しい。現在ネットフリックスで撮影を続けられているのは、韓国とアイスランドで手掛ける一部の作品だけだ。3月末に予定していた政治コメディー番組は配信を延期し、人気のSFドラマ「ストレンジャー・シングス」の新シリーズの製作も遅れている。

最高コンテンツ責任者のテッド・サランドス氏は「20年に配信予定のドラマや映画の多くは既に撮影が済んでいる」と話す。リモートで編集作業を進め、影響を最小限に抑える考えだそうだ。ただ撮影できない状況が続けば、中期的には新作の品ぞろえに悪影響が出る可能性もある。

外出を禁じられた人たちの間で人気となった犯罪ドキュンメンタリーの「タイガーキング」など独自作品はネットフリックスの競争力の源泉だ。「(資金繰りなどの)流動性も懸念される」と米証券ニーダム・アンド・カンパニーのローラ・マーティン氏は言う。

一方で、コロナで動画配信需要が伸びているネットフリックスの存在は、コンテンツの流通に変化をもたらしつつある。

「5月22日、ネットフリックスで独占配信」。米パラマウント・ピクチャーズは4月に予定していた映画「ザ・ラブバーズ」の劇場公開を見送り、ネットフリックスで配信すると決めた。映画館の閉鎖で配給できなくなった作品を見てもらう手段として、世界的にユーザーが多いネットフリックスを選んだのだ。

米メディアのジ・インフォメーションは映画会社からネットフリックスへの持ち込みが相次いでいると報じる。米国で外出制限が本格化した3月16日の週は動画配信サービスの視聴時間が前年の2.2倍に増えた。米ウォルト・ディズニーを除けば、大半の映画会社は消費者に直接作品を届ける強力な配信サービスを持っていない。作品の公開を先送りするか、ネットフリックスと協業するかの間で揺れている。

もちろんコロナの問題が長期化すれば、こうした映画会社の作品さえ枯渇する懸念もくすぶる。とはいえネットフリックスの決算が、今後のコンテンツ産業が変わる可能性を示したのも事実だ。ネットフリックスのヘイスティングスCEOは言う。「将来は不確実だが、ネットを介したエンターテインメントは確実にいっそう浸透していく」

新型肺炎

Let's block ads! (Why?)



"会社" - Google ニュース
April 22, 2020 at 09:36AM
https://ift.tt/2VRwnDW

最高益のNetflix、映画会社の駆け込み寺に - 日本経済新聞
"会社" - Google ニュース
https://ift.tt/2P2HZC9
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment