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Tuesday, October 31, 2023

令和5年度 全国学力・学習状況調査の分析結果についてお知らせし ... - town.yoro.gifu.jp

 4月18日に全国の小・中学校で,一斉に実施されました学力・学習状況調査の結果の分析と,今後の小・中学校の取組についてお知らせします。調査内容は,教科に関する調査(国語,算数・数学,英語※英語は中学校のみ実施)と生活習慣や学習環境等に関する調査(児童生徒質問紙調査及び学校質問紙調査)です。

1 学力に関して

<小学校>

国語は,県よりやや高く,全国よりやや低い平均正答率でした。

成果
  • 学習した漢字を文の中で正しく使う
  • 情報の関係付けの仕方や,図などによる語句と語句との関係の表し方を理解する
課題
  • 目的に応じて,文章と図表などを結び付けるなどして必要な情報を取捨選択する

算数は,県より高く,全国よりやや低い平均正答率でした。

成果
  • 「以上」の意味を理解し,示された表から必要な数を読み取る
課題
  • 日常生活の場面と関連付けて,百分率で表された割合について理解する

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 ↑ 4(1)割合が30%になるものを5つの選択肢から選択する問題です。昨年度の調査でも割合に関する問題の解答率が低く,「割合は苦手」と思っている児童は多いです。そこで,苦手意識を減らすために,日常の具体的な場面に対応させながら割合について理解できるようにすることが大切です。例えば,買い物の際に使われる「割引」や「税込み」について,「5%オフはどういうこと?」「店内で食べると消費税は10%になる。消費税はいくらになる?」など,実際にいくらになるか考えてみると,基準量と比較量の捉え方が身に付きやすくなります。学校においては,授業の導入の際に,児童が日常生活の事象から想起しやすいよう具体物や具体事例と関連付けて問題解決できるよう工夫しています。

<中学校>

 国語は,県や全国よりやや低い平均正答率でした。

成果
  • 目的や場面に応じて質問する内容を検討する
  • 文脈に即して漢字を正しく書く
課題
  • 文章の中心的な部分と付加的な部分について叙述を基に捉え,要旨を把握することや文章を読んで理解したことなどを知識や経験と結び付け,自分の考えを広げたり深めたりする

 数学は,県や全国よりやや低い平均正答率でした。

成果
  • 四分位範囲の意味の理解
  • 複数の集団のデータの分布の傾向を比較して捉え,判断の理由を数学的な表現を用いて説明する
課題
  • 「数と式」について,結論が成り立つための前提を,問題解決の過程や結果を振り返って考え,成り立つ事柄を見いだし,説明する

 英語は,県や全国を下回る平均正答率でした。

成果
  • 社会的な話題について,短い文章の要点を捉える
課題
  • 情報を正確に聞き取る

 学校の授業では,ALTやタブレットを利用し,自然な口調で話す英語に慣れること。音声を聞いて,語と語の連結による音変化や強勢アクセントによる英語特有のリズム,イントネーションに慣れること。意味のまとまりを意識しながら区切って聞いたり音読したりする活動を増やすことが必要だと考えています。

2 家庭での学習習慣・学校生活の状況について

  • 家で,自分で計画を立てて勉強していると回答している小学生は,約81%,中学生の約62%でした。これは,県や国の平均よりも高いですが,中学生が自分で学習する習慣をもっと高めたいです。
  • 小学生の約86%,中学生の約85%が,学級の友達と話し合う活動を通して,自分の考えを深めたり広げたりすることができていると回答しています。また,小学生の約87%,中学生の約89%が,学級生活をよりよくするために互いの意見聞き,解決方法を決めています。どちらも県や国の平均よりも高くなっています。互いの意見を聞き,自分の考えを伝え合える児童生徒は,問題の正答率が高くなっています。
  • 自分の考えがうまく伝わるよう,資料や文章,話の組み立てなどを工夫して発表しようとする児童生徒も県や国の平均より高いです。相手にどう説明するかを意識している児童生徒は,問題の正答率も高い傾向となっています。
  • 課題解決に向けて,自分で考え,自分から取り組んでいる児童生徒が多くいます。小学生の約82%,中学生の約78%が,自分で課題を立てて情報を集め整理して,調べたことを発表するなどの学習活動に取り組んでいます。どちらも県や国の平均より高くなっています。質問紙と問題との相関関係を分析すると,積極的に上記の学習活動に取り組んでいる児童生徒は,問題の正答率が高くなっています。

3 児童生徒の意識・自己肯定感等の状況について

  • 小学生の約86%,中学生の約80%が,自分にはよいところがあると思っています。また,「先生は,あなたのよいところを認めてくれていると思いますか」の質問事項に対して,小学生の約93%,中学生の約91%が「当てはまる」,「どちらかといえば当てはまる」と回答しています。これは,県や全国の回答より高くなっています。
  • 小学生の91%,中学生の約92%が,普段の生活の中で,幸せな気持ちになることが「よくある」,または「ときどきある」と回答しています。
  • 小学生はほぼ100%,中学生は約96%がいじめはどんな理由があってもいけないことだと回答しています。また,小学生の約94%,中学生の約89%が,友達関係に満足していると回答しています。

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4 町全体として大切にしていきたい取組

  • 各小・中学校で実践している「○○学校の授業はこれだ!」を推進し,主体的・対話的で深い学びの実現に取り組みます。
  • 効果的にICTを活用した授業や家庭学習での活用を進めます。そして,確かな学力の育成に努めます。
  • 「よいところ見つけ」の活動を仲間,教職員だけでなく,保護者,地域へ広げ,さらに児童生徒の自己肯定感や自己有用感を高めていきます。
  • 養老町の児童生徒は,「いじめはどんな理由があってもいけない」という意識が高いです。これは,人権教育をすべての教育活動の基盤として取り組んでいる成果です。これからも互いに尊重し合い,望ましい人間関係を築く力の育成を進めていきます。
  • 友達関係に満足と感じている,また,困りごとや不安があるときに,先生や学校にいる大人にいつでも相談できている児童生徒が多くいます。これは,児童生徒にとって学校が居心地のよい場所であるといえます。これからも,学校が安心・安全で楽しい場所であるために一人一人の児童生徒の思いに寄り添った指導に努めて参ります。
  • 地域の行事に参加したり,地域や社会をよくするために何ができるか考えようとしたりする児童生徒が県や全国平均よりも高いです。コミュニティ・スクールの機能を生かし,これからも地域の中の学校として,地域の方と共に子どもたちの成長を支えていきます。
  • 質問紙の結果から,同じ時刻に起きて,同じ時刻に寝ることができていると回答した生徒の割合が県や国よりも低い傾向でした。生活リズムを整える上で大切なことは,「同じ時間に起きて,同じ時間に寝ること」,「夜更かしをしないこと」,「良好な睡眠をとること」です。生活リズムを整えることは,健康な心身を培い,自立する力を身に付ける上でも大切なことです。家庭と連携しながら,子どもたちのよりよい生活習慣の定着を図っていきます。
  • これからの教育でめざすものの一つに「教育を通じたウェルビーイングの向上」があります。これは,「自分にはよいところがあると思う」,「先生は自分のいいところを認めてくれる」,「授業の内容がよく分かる」など,子どもたちが教育を通して幸せや満足感を感じる気持ちを育むことです。今回の質問紙の結果から養老町の児童生徒は,このウェルビーイングが高い傾向であることが分かりました。今後も,誰もが教育活動全体を通して「わかった」,「できた」,「うれしい」と幸福を感じられるよう,一人一人を大切に寄り添った指導を継続していきます。

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