栃木県那須町の河川敷で4月、会社役員夫妻の焼損した遺体が見つかった事件で、事件後に出頭し、死体損壊容疑で逮捕された仲介役の平山綾拳容疑者(25)=埼玉県越谷市=が11日、殺人容疑で再逮捕された。捜査本部は、夫妻の長女の内縁の夫である関根誠端容疑者(32)が、夫妻との間に飲食店経営のトラブルから事件を首謀したとみて調べる。トラブルとはどのようなものだったのか。
「聞いてくださいよ。今、夫妻と内輪もめしていて、困っています」
昨年12月中旬、飲食店が立ち並ぶ東京・上野の商店街。男性は道ばたで、顔を合わせた関根容疑者からこう打ち明けられた。関根容疑者は、殺害された宝島龍太郎さん(55)、妻の幸子さん(56)と共に飲食店を経営。男性は3年ほど前から夫妻と、関根容疑者とは1年ほど前から交流があったという。
「多額の『ロイヤルティー』、要求された」
男性が「内輪もめ」の内容を聞くと、関根容疑者は言った。「自分が管理している店の売り上げが良いため、夫妻が売上金の一部を納める『ロイヤルティー』の金額を上げろと要求してきた」
関根容疑者は、夫妻が経営する飲食店の一部を管理する「マネジャー」を務めていた。自身も飲食店の経営やコンサルティング業務などを行う別会社を経営しており、代表取締役となっている。
イタリアンやすし、もんじゃ焼き。関根容疑者がコンセプトを考えた店はどれも評判で、売り上げがよかった。このため、ロイヤルティーを上げると夫妻から通告されたという。
関根容疑者は、拒否すれば店は夫妻が管理するとも言われた、と続けた。関根容疑者は「会社を取るか取られるかになっています」と顔を引きつらせたという。
路上で見かけた容疑者2人 事件後に姿を消した
関根容疑者の内縁の妻である…
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