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Sunday, August 30, 2020

クルマを置いて帰京 雲とにらめっこ急遽の路線変更 「鉄道写真家」のロケを時系列で - 乗りものニュース

天気が変化するなか、様々な環境で必要な写真を撮影すべく仕事をする鉄道写真家。必ずしも計画通りになりませんが、仕事の成果が得られない状況も避けねばなりません。家庭もあります。どのような判断、行動が現場で必要なのでしょうか。

8月だけでJR全社のエリアを撮影しました

 こんにちは。鉄道写真家の村上悠太です。今回は僕のロケの日々を、なるべく時系列に沿ってご紹介していきたいと思います。

 全国的な猛暑が続いた2020年8月。僕は機材と生活用品を詰め込んで、「ある目的地」を目指してクルマを走らせました。

 今年の夏は新型コロナウイルスの影響で、鉄道、旅行、広告と各業界で先の見通しがつかないなかでも、進めておかなければいけないプロジェクトや撮影も多く、長めのロケが続いています。この原稿もロケ先からお届けしています。気が付くと、8月だけでJR全社のエリアで撮影しました。

豊肥本線の復旧とキヤノンの新しいカメラ

 僕の今夏最大の撮影、取材はなんといっても「豊肥本線の全線開通」でした。加えて、僕が使用しているカメラメーカーであるキヤノンからは「EOS R5」という最新機材が発表され、このカメラを使用した新作の撮影や、その他クライアントさんからのご依頼を受けての撮影など、いろいろな撮影業務がありました。

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連日狙い通り撮れず、ぎこちない笑顔で列車に手を振っていたが、この日だけは満面の笑みで、力いっぱい手を振った(村上悠太撮影)。

 8月上旬、いくつかの撮影のご依頼を消化しつつ、豊肥本線を目指すべく、自宅から西へ出発しました。本当であれば、どんな撮影か詳しく撮影結果とともにご紹介できればよいのですが、あいにくクライアントさんの都合もあり、その全てをご紹介することはできませんが、可能な範囲でお伝えできればと思います。

鉄道写真家がクルマで撮影に出かけるワケ

 さて、今回は長期ロケということもあり、「クルマ」を使用したロケです。鉄道写真とクルマの話をすると、「鉄道を撮っているのに鉄道会社に貢献せず、車移動なのか」というご意見をいただくのですが、脚立や複数の三脚、資料、電源など使用する機材の量的にも、とても公共交通機関で運べる量ではありません。クライアントさん自体が鉄道会社さんや、関連した広告代理店さんということも非常に多いです。

 またクライアントさんからのご依頼に対応するために、昼夜問わず天気予報や様々な状況を考慮しつつ、臨機応変に動き方を変える必要があるため、時間的な制約や手配面を考えると、「鉄道とレンタカー」という組み合わせも現実的ではありません。

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日南線特急「海幸山幸」。南国の日差しは力強いが心地よい(村上悠太撮影)。

 とはいいつつ、鉄道に乗るのはとても好きなので、公私ともに「状況に応じて」手段を選択しているという感じですね。「鉄道で撮影できるように行程を考えるべきだ」というご意見もよく拝見しますが、プロとして「より確実に期待に応えられる仕事を遂行するために最良な手段はなにか」ということを最優先すべき、というのが僕の信念です。

クルマ移動では難しいことも そこで便利なフェリー

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1987年生まれでJRと同い年、鉄道発祥の地新橋生まれの鉄道写真家。車両はもちろん、鉄道に関わる様々な世界にレンズを向ける。元々乗り鉄なので、車でロケに出かけても時間ができれば車をおいてカメラといっしょに列車旅を楽しんでいる。日本鉄道写真作家協会会員、キヤノンEOS学園講師。

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