(ブルームバーグ): 米半導体大手ウエスタンデジタル(WD)によるキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)との合併交渉が先週報じられた。しかし、乗り越えなければならない経済安全保障上の課題も多く、関係者からは実現は難しいとの声も上がっている。
匿名を条件に話した複数の関係者によると、キオクシアHDは引き続き新規株式公開(IPO)を目指す意向を示している。また、政府の一部には国内半導体産業の一角を占める同社が主導権を失う可能性や、中国当局が独占禁止法上の審査で米国企業との統合を承認しない可能性があることを懸念する声もあるという。
最高経営責任者(CEO)の人選など経営体制についても合意には至っていないという。現時点では、統合交渉に日本国内の金融機関の関与もないとしている。
ウエスタンデジタル、キオクシアとの合併に向け交渉中-関係者 (3)
複数の関係者によると、WD側は積極的に高値での統合を提案をしているという。また、キオクシアHD筆頭株主のベインキャピタルは、統合相手がWDであることについては前向きだと関係者の1人は述べた。
難関は日本政府の意向だ。経済産業省は半導体産業の強化に向けて支援に動いているほか、東芝が4年前、ベイン主導の企業連合に東芝メモリ(現キオクシアHD)の売却を決めた際にも深く関わっていた。
関係者の1人によると現時点では経産省内も一枚岩ではない。同盟国の企業であるWDとの統合に前向きな幹部もいれば、国内企業としての独立性を維持するために反対する声もあるという。
交渉が初期段階であるため政府が統合に賛同するかどうかは未定だが、最終的には首相官邸と、自民党の半導体戦略推進議員連盟で会長を務める甘利明税制調査会長の判断に委ねられるのではないかと話した。
最大のハードル
最大のハードルは中国だ。米中関係の悪化を受け、中国政府は米企業の買収案件に対しては独禁法上の審査で慎重姿勢を強めている。米半導体メーカーのエヌビディアによるソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アームの買収計画では中国当局が承認を先送りしている。
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