現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の「考え方の根っこ」を深く掘り下げ、思考の原点をマジメに語った『1%の努力』は、34万部を超えるベストセラーになっている。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
ある意外な事実
みなさんの多くは会社で働いている「会社員」だと思います。
では、会社員人生として出世していくには、どんな条件が必要なんでしょうか。
じつは、ある証券会社がコンサルを使って独自に調査した結果があります。それによると、ある意外な事実が判明してしまいました。
「素質」より「環境」
「実家が貧乏だとハングリー精神がある」とか「体育会系出身だから真面目である」とか、そういう個人の素質は、あまり影響しなかったそうです。
大事なのは、「最初の上司」が誰だったのか。
という結果でした。
「いい上司」に付いたパターン
最初の上司が優秀な人だったとしましょう。その場合、新入社員で入った人は、その優秀な人のやり方によって、社会人の基礎を身につけることになります。
すべてを吸収できなかったとしても、その姿勢とか出している結果とかを見ながら1年とかを過ごすことになります。
その後、他の上司に変わったり、部署が変わったりして、どんどん環境が変わっていきますが、そのときに「最初の上司と比べて、この人はどうなんだろう?」という視点で見るようになります。
すると、2人目以降の上司が仮に「無能」だったとしても、1人目の上司と比べながら、「こうならないようにしよう」「このままじゃダメだ」というように、うまく仕事を進めていけるようになります。
「悪い上司」に付いたパターン
逆に、1人目の上司が「無能」だったとしましょう。
そこで「テキトーに仕事しても大丈夫なんだ」ということを学んでしまうと、それから取り返すのは難しくなってしまいます。
2人目以降に「いい上司」が付いたとしても、あまり耳を貸さなくなってしまったり、アドバイスを聞き流したりしてしまうのです。
それだけ、1人目に教えられることのインパクトを超えたり、一度常識だと思ったことを考え直したりすることは、人間の脳には難しいことでもあるんですよね。
「上司ガチャ」を乗り越えるために
ということで、ここからは、あなた自身の考え方を壊すような作業が必要になってきます。なぜなら、最初の上司が優秀かどうかなんて「運」でしかないからです。いわゆる「上司ガチャ」ですね。
最初にあなたに付いた上司は、いま、社内でどのような立場ですか。もし、理想の上司の道を進んでいるのであれば、最初に学んだことを信じてこれからも突き進んでいってください。
逆に、ダメな上司についてしまった場合。そのケースなら、考え方を変える必要があります。まず、学んだことは間違っていたかもしれないことを認めることです。
その上で、社内でロールモデルになる人がいるのか。あるいは、独自にビジネススキルを磨いていって、自分なりにうまくいく方法を模索するのもありだと思います。
いずれにしても、なんとなく会社に通って、これまでのやり方を続けているような生き方は変える必要があります。一度、そのような視点で自分の会社員人生を見直すようにしてみましょう。
ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『
1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。
「1%の努力」とは何か
「99%の努力と1%のひらめき」というのは、発明家エジソンの有名な言葉だ。これの真意をみんな誤解している。本当は、「1%のひらめきがなければ、99%の努力はムダになる」ということだ。しかし、「努力すれば道が開ける」という表現で広まっている。
発明の世界では、出発点が大事だ。
「光る球のようなものを作ろう」という考えが先にあって初めて、竹や金属などの材料で実験をしたり、試行錯誤を重ねたりして努力が大事になってくる。
ひらめきもないまま、ムダな努力を積み重ねていっても意味がない。耳障りのいい言葉だけが広まるのは、不幸な人を増やしかねないので、あまりよくない。
そんな思いから、この本の企画は始まった。
「自分の頭で考える世代」の教え
僕は、1976年生まれの「就職氷河期世代」だ。
この世代の特徴は、「自分の頭で考えることができる」ということだと思う。
僕らより上の世代は、バブル世代であり、時代を謳歌してきた。会社からも守られてきただろう。
彼らの世代が、いま、早期退職でリストラの嵐に巻き込まれている。僕の世代は時代が悪かったぶん、考えることを余儀なくされ、おかげで能力が身についた。
僕より上の世代は、「昔はよかった」と話す人が多い。しかし、ちゃんとデータを見ることができれば、昭和の時代より平成のほうが、殺人事件や餓死が少なく幸せの総量は多いことがわかる。
人生で選択肢が目の前にあるときに、どういう基準で考えるのかは人それぞれ違う。そこには、「判断軸」が存在する。「考え方の考え方」みたいな部分だ。
これについては、僕の経験をもとに教えられるのではないかと思った。できるだけ長期的な目線を持ち、「よりよい選択肢をとる」というクセがつくように、根っこの部分を書いた。それが、この本だ。
本書の内容
この本では、7つのエピソードを語る。「前提条件」「優先順位」「ニーズと価値」「ポジション」「努力」「パターン化」「余生」という7つの話だ。それぞれに、重要な「判断軸」をいくつか与える。
エピソード1 団地の働かない大人たち ―― 「前提条件」の話
「前提が違うんじゃないか?」「人は権利を守る生き物だ」「片手はつねに空けておけ」
エピソード2 壺に何を入れるか ―― 「優先順位」の話
「これはロジックの世界か、趣味の世界か?」「それは修復可能か?」「自分にとって何がストレスだろう?」
エピソード3 なくなったら困るもの ―― 「ニーズと価値」の話
「なくなったら困る体験は何か?」「やられたときだけ、やり返す」「誰しもがひと言だけ言いたい」
エピソード4 どこにいるかが重要 ―― 「ポジション」の話
「場所があれば、人は動きはじめる」「日本人、1億人に投げかける」「特殊なポジションに手を挙げる」
エピソード5 最後にトクをする人 ―― 「努力」の話
「最後に勝つにはどうすればいいか」「上の判断がよければ、下がテキトーでもうまくいく」「あなたは先輩に歯向かえるか?」
エピソード6 明日やれることは、今日やるな ―― 「パターン化」の話
「ゼロイチ以外でできることは何か?」「身近に支えたい人がいるだろうか?」「この1週間で、『新しいこと』はあっただろうか?」
エピソード7 働かないアリであれ ―― 「余生」の話
「調べる労力を惜しんでいないか?」「聞き分けのいい豚になっていないか?」「ブラックボックスの部分は持っているか?」
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からの記事と詳細 ( 「最初の上司」で会社員人生の9割が決まってしまう残酷な理由 - ダイヤモンド・オンライン )
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